A sweet time after school (09.独り占め)
侑士は私と二人で居る時、ほとんど眼鏡をかけない。
学校やなんかでは決して外さないのにどうしてだろう?
聞いてみたい気もするけれど、私しか知らない侑士の一面が嬉しいから、あえて何も聞かない。
「ねぇ侑士、今日の昼休みまた呼び出しされてたねー」
「んー、俺モテモテやな〜」
少しは私の気持ちを考えてよ・・・侑士の馬鹿。
侑士がモテるのは前からだし、呼び出しなんて珍しいことでもないのだけれど、やっぱり彼女としてはいい気はしない。
当の本人は全く気にすることもなくソファーに座り、のん気に雑誌を広げてる。
いつも不安になるのは私ばっかり・・・悔しい。ちょっとからかってやろう!
「ねぇねぇ侑士、私ね・・・浮気しちゃったんだ」
自分でも笑いを堪えるのがやっとで、あえて背を向けてシリアス気味に言ってはみたものの信憑性ゼロ。
演技力ないな、なんて思い振り向くと先程と変わらず雑誌に夢中の侑士。
やっぱり駄目か、つまんないの。
ベッドに腰を下ろしマンガでも読もうと本棚に手を伸ばした。
次の瞬間、私は強い力に押されベッドへと倒れこんだ。
一瞬何が起こったのか分からなかったけれど、目の前には侑士が居て、両手を押さえつけられて動けぬ状態に。
「何?どうしたの急に・・・」
先程までソファーで雑誌を広げていたはずの侑士が、何やら険しい顔をして私を押さえつけている。
眼鏡をかけていない裸の目で私を見つめ、そして侑士は何もかも見透かした様にニヤリと妖しい笑みを浮かべ同時に覆い被さってきた。
「きゃ・・ちょっ・・と・・侑・・んん」
止めようとする私の口を強引にキスで塞ぎ、さらに力を込めて覆い被さる。
一見細身で貧弱そうに見えるけれど、さすがにテニスで鍛えた腕は力強く振り解くことが出来ない。
いつもと違う強引なキスが何だか新鮮で、私はすっかり侑士に身を任せてしまう。
「なんや、抵抗しとったんやないんか?」
「くっ・・侑士の馬鹿!」
「なんや。・・ほな、ええな」
そう言ってブラウスのボタンを一つ、二つ・・と外され、ずらされた下着から侑士の手が私に触れる。
男らしいゴツゴツとした手とは対照的な優しい手付きで膨らみに触れ、そしてその頂を指で摘む。
「あ・・」
刺激に耐えきれず唇から甘い声が漏れた。
それを合図に侑士は優しい口付けをした後、私の首筋から膨らみへと舌を這わせた。
硬く敏感になった頂を舌で転がし、吸いあげる。
「あ・・ん・ん・・ああっ・」
「、ええ声やなー・・」
「あん・・あ・・」
「あかん、ほんまに可愛えで。気持ちようしたるわ・・」
会話も儘ならない私を余所目に、侑士の手が私の下半身へと伸びた。
先程よりも熱を帯びた侑士の手が太股を伝い中心へと迫るにつれ、私の足はガクガクと痙攣を始める。
そして辿り着いた時には下着の上からでも分かる程其処は蜜で溢れ、侑士の指へと絡みつく。
下着の隙間から入った指が一番敏感な部分に触れ、声にならない声と共に硬く主張した。
そして何度も何度も丁寧に溝を往復し、やがて入り口へと続いた。
蜜で溢れかえった入り口から指を挿れ、中を掻き回される。
「そろそろええな、挿れるで」
脚を多大きく開かれて、侑士自身が押し当てられた。
「あっ・・あ・っ・・んん・」
硬く大きく膨張した其は、ゆっくりと私の中に入ってきて圧迫される。
息苦しさの中、侑士の肩へ腕を回すと一気に奥まで達した。
そこから止め処なく奥を突かれ、そのたびに体は痙攣する。
ガクガクと震える体で侑士にしがみ付き、遠のく意識をどうにか保った。
「・・」
もうどうにかなってしまいそうな私の名前を呼んで侑士は腰を押し当てた。
私の体の奥に脈打つ温かいモノを感じた瞬間、私たちは一緒に果てた。
二人繋がったまま優しい口付けをし、眠りについた。
目が覚めた時、隣には侑士の寝顔があった。
両腕は私を優しく包み込んで、優しい吐息が聞こえる。
軟らかくサラサラの髪の毛が鼻に当たってくすぐったい。
そっと起こさないように放れようとするが、包み込む腕は放してはくれない。
仕方ないなー。
その代わり、綺麗な寝顔も、力強い腕も全部、全部私のモノ!
大好きな侑士。
これからも私だけが知る「侑士」が増えればいいと思う。
そしていつかは私だけの侑士になってね。
もう一度侑士の胸に顔を埋めて、夢の中に。
今度起きたら、さっきのは嘘だって言わなきゃね。
それと・・・大好きだよって。
-Fin-
*あとがき*
エッチィなお話です。
忍足に抱かれたい子に捧げまする〜
ハイ!私です〜(笑)
(07.07.03)
photo by NEO HIMEISM